2015/1/29 目指すは退化

僕らは本当に自由を求めているのだろうか。

今の時代、中毒性を秘めた娯楽がそこら中に溢れている。

時間を無駄に消費させようとする誘惑は容赦なく僕らを襲い、且ついとも簡単に手に入る。

人間はパターン認識に優れた生き物らしく、コンピューターにこの能力を養わせようとすると膨大なデータが必要になると言う。

しかし、近い将来、扱う情報量と処理スピードは人間を遥かに上回り、僕らは多くの判断をコンピューターに委ね、判断の誤りを最小限に止める時が訪れるとか…

自分で選択する事を自ら放棄する環境を整えようとしている。

勝手にリズムを刻む道具や、自分で止まる車、家の中をクルクル徘徊する掃除機や室温を一定に保つ暖房器具…

便利で楽…

その代償を説明しない企業が何と多い事か。

便利や楽や簡単などの言葉には身構える事が必要な時期かもしれない。

=善ではない。

生物学的に立証されている「退化」

使わず不要になれば退化する僕らの肉体は、数世代後奇妙な造形をしているかもね。

娘作 「生理中の青い人」